にんじんとるねーど

富山が産んだチルユニット『石垣クリエイターズ』でみんなチルしよう

セリフの覚え方、暗記のコツ

へいがいず

東大俳優のやまだです

今回なんですけど!

今回は東大流脚本のセリフの覚え方について話していこうと思います

 

僕は高校時代演劇部で、

その高校も進学校だったので

あんまり自分がセリフ覚えるの早いことに特に気がつかなかったんですが

いろんな養成所なり通ってるうちに

他の人より自分のセリフの覚えるスピードが

あまりにも早くあまりにも正確で

「なんでそんなに安定して覚えられるの?」

ってめちゃくちゃ聞かれたんで

自分は無意識にやっていることだと思うんですが、

今回はそれを意識に呼び起こして説明していこうと思います

 

まあ脚本のセリフの覚え方だとあまりにも狭すぎるので

基本的には記憶術全般に通じることを話していきたいと思います

 

まず一つ目は流れを覚えること

暗記の基本中の基本ですね

当たり前ですけど思い出す時って

思い出したいものと関連したものをきっかけに

思い出すことが多いですよね

「あーあれなんだっけ!人もじめ言って一文字め!」

「ほ」

「あー本能寺の変!」

みたいな感じです。

これは人もじめをきっかけにまさに思い出してますよね。

「ほ」からの流れで「んのうじの変」も思い出してます

 

そして本能寺の変を覚えるにしても

その字面に意味を追えなければ覚えるのは難しいと思います

それには織田信長とか明智光秀とか様々な周辺情報が結びついているからこそ楽に暗記できるんです

これだけでも十分なんですが、さらにはその情報をきちんと紐付けてそこに論理を作るのが

流れなんですね

織田信長は部下に厳しい大名の一人であった

明智光秀もそのあたりの強さの被害を大きく被っていた

恨み辛みは大きくなって

ついには本能寺でやっちゃった

みたいにきちんと情報一つ一つを整理する、流れを作ることで

思い出す際の周辺情報の質が違ってきます

 

また「流れ」の流れで説明するんですが

セリフ特有の暗記としては

前のセリフを覚えること

え、前のセリフ覚えるんだったら暗記料2倍で大変じゃないか!

と激昂される方もいるかと思うんですが、

前のセリフの一字一句覚える必要はないです。

じゃあ前のセリフの文末かな?と勘付いた人もいるかと思いますが、

文末も確かに大事です

ですがもっと覚えて欲しいのは自分のセリフが出てくる動機を引き出した

前のセリフのワードです

自分のセリフを発するときもちろん動機がありますよね

それにはもちろん前のセリフが影響しているからなんですが

その中のどのワードに引っかかって自分がセリフを言おうとしているのか

をしっかり考えてあげると自分のセリフも暗記しやすくなります

なぜか

流れがあるからです

相手のこういうセリフに対して自分のこういうセリフがある

信長への恨みに対して本能寺の辺がある

まさにこういうことですね

会話の流れを

相手のセリフのキーワードを通じて覚えることで

自分のセリフも覚えやすくなる

さらにはその時のセリフによる感情の流れも暗記の材料になります

といった具合に流れが本当に重要です

 

次は五感で覚えること 味覚 視覚 嗅覚 聴覚 触覚

と言っても実際使うのは視覚、触覚、聴覚

ですね

まずはみること。

とにかく見る作業ですね。勉強において見る作業って

書くとか喋るとかよりも一番素早くできるんですよ

およそ1回書く間に10回見ることができます

その代わり忘れやすい

だから一回見て覚えた気にならず、何回も見て覚えましょう

聞いたことある人もいるかと思いますが

有名な場所法というのも使えますね

僕とか受験生時代は教科書を読み込みまくって

あの単語はあのページのあの箇所に書いてあったな

というところまで覚えていました

これも視覚を利用して

その単語の場所まで覚えて単語と場所情報を

結び付けています

セリフだけでなく、その外部の場所情報なんかも視覚で覚えると効果的です

見るだけで覚えられないなら

かいたり

きいたりしましゃう

書くことでこんな風に鉛筆うごかしてたなーっていう手の感覚とか(触覚)

聞くことでこんなセリフだったよなーという記憶も同時に身につけましょう(資格)

 

 

 

 

 

失敗の記憶

次は失敗を記憶すること。

あれ、この箇所でいっつもなんか間違えてるなとか

そういうことに敏感になりましょう

人には幸い成功体験より失敗体験の方が記憶しやすいという

ツァイガルニク効果というのが備わっているのですが、

それを余すことなく利用しましょう

だからむしろ稽古でいっぱい失敗したほうがいいんですね

まあ稽古前の自主練で失敗しといたほうがいいことはいいんですが、

とにかくいっぱい失敗しましょう

と言いつつ失敗するだけじゃダメです。

なぜならそれで残るのは「失敗したなー」っていう記憶だけだから

失敗した記憶を頼りに

それをきちんと復習して

いつも「本能寺の変」っていうところを「納本寺の変」だと間違えてたな、

というところまで記憶しましょう。

 

次は言葉のニュアンス

ぼくはセリフ覚えるの早いと言いましたが、

その一語一句間違えないほどに正確なんですね

ですね、ですよ、ですか、です

色々な文末表現があります

している、してる、れる、られる

微妙な文字の欠落があります

こういうことも漏らさず覚えてます

なんで覚えているかと言いますと

そこに微妙なニュアンスの違いを感じ取っているからなんですね

そうなんですね

完全な共感

そうなんですよ

確かめるような念押し

そうなんですか

一歩引いた納得

今行った意味が必ずしもそういう意味になるわけでなく

文脈によることは間違い無いんですが

そういった微妙な違いをしっかり感じ取れているか

特に脚本家なんかは一文字一文字に神経を使っているといっていますから

暗記だけでなく、心情理解、脚本理解にも非常に使えるんですね

 

とまあ長々話し込みましたが、

結局は関連情報の多さなんですね

流れが大事だといったのも

覚えたい事柄に対してそれに周辺情報を関連付させるための作業なんですね

バラバラだった個々の情報を結び付けて思い出しの足がかりを作る

それが流れなんです

五感だってそうです。あのページのあのあたりに書いてあったからあの単語だ

失敗だってそうです。あ、これはいつも失敗しているあのセリフだ

ニュアンスだってそうです。あ、ここはいつもあのニュアンスで喋ってるからあのセリフだ

そういった関連情報を漏らさず覚えましょう

それがきっとあなたの暗記の手助けをしてくれるはずです

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以上です、ご視聴ありがとうございました