にんじんとるねーど

富山が産んだチルユニット『石垣クリエイターズ』でみんなチルしよう

社会に俺の居場所はない#3 「人生なんてクソくらえ」

そんなこともあって俺の大学生活はつまらないものになっていた。常に孤独だった。だが、人間関係以外に俺の大学生活をつまらなくするのに拍車をかけるものがもう一つあった。「才能」だった。

 

大学に入ってすぐ得点開示というものがあった。自分が大学入試でどれくらいの成績を残して入学したか、がわかるものである。俺は合格最低点だった。

 

少なくとも入試の3ヶ月前までは俺はその大学の入試形式を模した模試で上位数%の成績を連続して叩き出していた。浪人中はいろんなものを犠牲にして勉強してきたんだ。これくらいは当然だし、これからも勉強し続ければまだまだ伸びると思っていた。

 

だが結果はクソだった。3ヶ月で俺の費やしてきた勉強時間なんて無視するかのように天才たちは俺を通り過ぎていった。授業風景を見てもそれは如実に現れていた。「こいつらいつの間にこんなに理解してんだ」「授業に全然出席してないのになんで単位が取れるんだ」。周りの天才たちは明らかに別格だった。

 

俺も大学で人並み以上に勉強はしていたので成績は言うほど悪くなかった。だがそんなもの天才たちが本気になればあっという間に塗り替えてしまうようなゴミみたいなものなんだろう、と考え始めたらなんとも言えない気持ちになった。

 

俺は気づいたら周りを恨むようになっていた。人間関係もクソだったし、才能もクソだった。大学生活の中で俺には何にもなかった。ただドラクエポケモンを周回する日々が続いた。